粕本集呆の「競馬の花道」

カスPこと粕本集呆と逆神の権兵衛による、日本で唯一、当たらないことを"売り"にしている競馬予想ブログ。

日曜中山メイン「皐月賞」(3歳GⅠ)予想

ここ最近、中国の歴史関連の本ばかり読んでいたので、結構前に買って読まないままだった馳星周の長編小説「黄金旅程」を読んでいます。エゴンウレアという、GⅠで2着にまではなるが、なかなか勝てない馬をGⅠ戴冠に導こうというホースマンたちの物語。「黄金旅程」というタイトルは、ステイゴールドの香港での名称。エゴンウレアのモデルもステイゴールドで、名前自体ステイゴールドバスク語(バスクはフランスとスペインに跨る地方で独自の文化、言語を持つ。スペインの方では90年代に独立運動でテロも多発した)で表したもの。元々馳氏は競馬には興味なかったのですが、奥さんが見ているのにつられて自分も見るようになり、ステイゴールドに魅せられたそうです。

そのステイゴールドの血を継ぐ馬が一頭、このレースに出てきます。ゴールドシップの息子・メイショウタバル。そして管理する調教師は石橋守

昨今、リーディングを賑わせている調教師の殆どが社台、特にノーザンファーム頼み。要はノーザンファームからどれだけいい馬を預けてもらうか、その営業力が厩舎の明暗を分ける。そんな中、石橋師は管理馬37頭、ダーレージャパンは数頭いますが社台系の生産馬が皆無。ノースヒルズの馬さえいない。松本好雄氏の「メイショウ」の馬が多いのですが、松本氏は社台の生産馬は頑なに持たない。馬主の松本氏はともかく、調教師は社台と縁がなければ生きていけない今の中央競馬界、ここまで社台と縁がない厩舎は希少種としか言いようがない。

話を馳氏の小説に戻せば、ステイゴールドは社台の白老ファームの生産馬なのですが、物語に登場するエゴンウレアは、浦河の小牧場の生産馬。社台グループは物語の中では「千歳グループ」とされ、ノーザンファームは「ノール・ファーム」と称されています。やはり浦河の生産者たちは皆、打倒千歳グループ、ノール・ファームに燃えている。メイショウタバルも浦河の三嶋牧場生産。比較的よく知られた牧場ですが、非社台。

石橋守といえばメイショウサムソン。今から18年前、2006年の皐月賞ドリームパスポートとの馬単29,670円をゲットしました。ダービーウィークに名古屋栄のパルコでJRA主催のトークショーがあったので見に行ったのですが、ゲストに呼ばれた石橋守がまるで彫像のようだったのを未だよく憶えています。

月日は経ち、調教師となったのですが、こんな朴訥な人がやっていけるのか?と余計なお世話ながら心配さえしました。社台に擦り寄ることを潔しとしないのか、それともそうしたくてもできない性格なのか。檜舞台になかなか辿り着けなかったのですが、今年メイショウタバルで毎日杯を制覇、ついに重賞勝ちの勲章を手にしました。しかも、騎手時代の石橋に最後の勝利をプレゼントした牝馬メイショウツバクロの仔。案の定社台軍団や、IT長者が要する外国産の2億8000万円馬が火花を散らすクラシック、どこまでやれるかわかりませんが、競走馬をギャンブルの駒としてしか見られなくなった昨今、ギャンブル抜きで心情的に勝って欲しいと思える馬がいるのは競馬ファンとして幸福といえるでしょう。

 

心情的な面抜きにして、ギャンブルとして見ると、結構難しいレース。朝日杯FSを勝ったジャンタルマンタルは気性が難しく、1800メートルの共同通信杯も終始折り合いに気を遣い、結果2着。2000メートルもつかどうか?ホープフルSを勝ったレガレイラは牝馬古馬ならともかく、クラシックで牝馬が勝つのは簡単ではない。ホープフルS以来だし、鞍上もルメールが負傷して北村宏司に。そのホープフルSで2着だったシンエンペラーはディープインパクト記念弥生賞も2着、気性の若さが課題として残る。ジャンタルマンタルを破ったジャスティンミラノ、シンエンペラーを破ったコスモキュランタ、デビュー2戦目できさらぎ賞を勝ったビザンチンドリーム、ホープフルS3着から若駒Sを勝って挑むサンライズジパングと多士済々。

 

<逆神の権兵衛の予想。単勝人気とオッズは前日のもの>

トライアル使わずに臨戦してくる馬も多く、力の比較が非常に難しい。人気馬の不可解な敗戦がこのところ続いているので、正直何を信用していいやら・・・

 

休み明けとはいえ、GⅠホープフルS勝っての臨戦で問題ないであろう

◎5枠10番 レガレイラ(北村宏/1番人気 3.6倍)

を、北村宏騎手なら無難に持ってくるだろう、と本命。

以下、なんだかんだで馬券にはなっている弥生賞1着馬の

○6枠12番 コスモキュランダ(モレイラ/8番人気 16.6倍)

ホープフルS、弥生賞と続けて2着と、手堅さは評価できる

▲7枠14番 シンエンペラー(坂井/4番人気 7.6倍)

前走きさらぎ賞の差し脚強烈だった2戦無敗馬

△8枠17番 ビザンチンドリーム(ムルザバエフ/6番人気 14.9倍)

前走共同通信杯2着は不満も、GⅠ勝ち後の調整過程としてなら及第点の

×4枠8番 ジャンタルマンタル(川田/5番人気 9.0倍)

までを加え、馬券は

8、10、12、14、17

の3連複ボックス(計10点)で参ります。レガレイラが牝馬だったと、馬柱見てやっと気付きました。(←おい)

 

<カスPの予想>

◎1枠2番 メイショウタバル(浜中/3番人気 7.1倍)

〇8枠17番 ビザンチンドリーム

▲5枠9番 アーバンシック(横山武/7番人気 15.0倍)

△6枠12番 コスモキュランダ

△5枠10番 レガレイラ

△7枠13番 ジャスティンミラノ

△7枠14番 シンエンペラー

×1枠1番 サンライズジパング(菅原明/13番人気 38.4倍)

 

メイショウタバルは前回は馬場が馬場だっただけに、良馬場の今回、やってみないとわからない。逃げないとダメという馬でもないようですが、このメンバーなら無理に抑えなければ自然とハナに立つでしょう。ステイゴールドの孫、ゴールドシップ産駒だけに気性は逸りがちですが、競りかけられても屈しない根性を持っている。結果はどうあれ、浜中には悔いのない騎乗をして欲しい。

買い目は馬連2-1、8、9、10、12、13、14、17で8点。

 

<値上げで大スポ買うのをやめたモリアテ教授の予想>

◎5枠10番 レガレイラ
勝負馬券は【10ー8・9・12・13・14・15】3連複軸1頭流しで。
ちなみに、猫の誕生日は10月15日です。