粕本集呆の「競馬の花道」

カスPこと粕本集呆と逆神の権兵衛による、日本で唯一、当たらないことを"売り"にしている競馬予想ブログ。

名古屋競馬「かきつばた記念」(交流GⅢ)予想

名古屋競馬かきつばた記念」の予想を。1500メートル。第10R。19:35発走。

それにしても、しつこいけれど「名古屋」と呼ぶには未だ抵抗がある。最初から弥冨にあって「名古屋競馬場」というなら、浦安のやり甲斐搾取の遊園地と同じようなものだと割り切れる。でも、最初はちゃんと名古屋市内にあって、それが弥富市に移転したのだから。弥富に移ったから堂々とナイター競馬を行えるのですが、それにしても交通の便は悪い。でも考えてみれば、園田や金沢、廃止になった荒尾も同じような感じで、川崎は駅から歩いて行けるものの、幾らか歩かされた。むしろ駅からすぐという笠松や土古時代の名古屋競馬場が便利過ぎたのか。

今年から2月末の開催ですが、やはり中央勢の争い。どの馬も隙がないというわけではなく、一昨年の勝ち馬でもあるイグナイターならまず勝ち負けだった。にもかかわらずフェブラリーSに挑戦。完膚なきにまで叩きのめされたけれど、2,800万円の賞金よりも中央の大舞台というのが競馬のロマンなのでしょう。

そしてここにもロマンが。ラプタスを管理する松永昌博師が3月5日で引退。騎手時代は、「ウマ娘」で再び脚光を浴び、昨年この世を去ったナイスネイチャの主戦騎手で、41戦中40戦で手綱をとっていました(管理していたのは義父の松永善晴師)。調教師としては、記憶に新しい管理馬では、オルフェーヴルのライバル・ウインバリアシオン

もしかしたら松永師最後の重賞レースになるかもしれない(オーシャンSにドロップオブライトの登録はある)今回、ラプタスに騎乗するのは、主戦の幸ではなく、弟子の森一馬。この騎手はまだ名古屋競馬場が土古だった頃、「サンクスホースデイズ」で、角居勝彦師と若手ジョッキーたちのトークショーがあり、その中のひとりだったのですが、171センチと騎手の中では背が高く、顔立ちも含めてとにかく真面目という印象が強かった。なかなか結果を出せない悩みを素直に吐露していたのですが、その後も伸び悩み、障害に転向したら一気に花開いた。2020年中山大障害、2021年中山GJをメイショウダッサイで制覇。一昨年、昨年も重賞勝ちがあり、今や障害界の有力騎手に。

今年は既に障害で3勝挙げているものの……中央の平地は勝ち負けどころか、騎乗が一度もない。名古屋はこのレースを念頭に置いてでしょう、27日の交流戦に、ラストランの川島信二と一緒に出場していましたが、あの一戦で平地の勘が戻ったかどうかは…。ラプタスも初騎乗。ただ、馬自体は土古時代にこのレースを2勝、弥富になってからの2022年も3着と実績はある。近走冴えませんでしたが、「JBCスプリント」で5着、前走カペラSも勝ち馬から1.2秒差7着なら決して悪くない。何よりハンデ戦から別定戦になった今年、他の中央馬同様57キロで勝負できる。森がうまく乗れば勝ち負けも充分あり得る話です。

 

◎2枠2番 スマイルウィ(船橋・矢野)

〇4枠4番 サンライズホーク(JRAデムーロ)

▲8枠12番 ペリエール(JRA・ムルザバエフ)

△3枠3番 ラプタス(JRA・森)

△6枠8番 ヘリオス(JRA・武)

△8枠11番 シャマル(JRA・川須)

 

中央勢に安定している馬が少ない中、「さきたま杯」、「オーバルスプリント」と浦和の交流重賞ともに2着のスマイルウィを本命に。前者は「JBCスプリント」を制したイグナイター、後者はその次の武蔵野Sを勝ったドライスタウト。この2頭にともに0.1秒差迫った。地方馬オンリーのレースでも、破った相手はリンゾウチャネル、ランリョウオーと決して弱い馬ではない。南関を出るのは初めてですが、南関の中でもあっちこっち移動して走っている。弥富から笠松に移動するだけでヘバって、2番人気で殿負けしてしまうブンブンマルとは違うと思う。南関4場どこでも結果を出せるなら、弥富も問題ないのでは?

対抗は交流重賞を連勝中のサンライズホーク。ただ、気性的にまだ不安はなきにしもあらず。

ペリエールはヒヤシンスSユニコーンSとダート若駒の登竜門を勝利。UAEダービーも4着。ただ、秋は古馬相手に期待外れの戦績。今年4歳、成長しているかどうかが鍵。

ラプタスは鞍上がすべて。もし森が勝ったら全米が泣く。

ヘリオスは前走根岸S4着とそれなりの結果を出しましたが、成績も位置取りも不安定なところがありアテにしづらい。こちらはラプタスとは逆に鞍上頼み。

シャマルは昨年「黒船賞」を勝利、「かしわ記念」も4着でしたが勝ち馬から0.4秒差。ただ、その後が散々。今年の根岸Sで勝ち馬から0.9秒差7着。評価はしづらいですが、復帰戦としては及第点だったのでは。そこからどれだけいい頃に戻っているか。

 

買い目は2を軸に三連複3、4、8、11、12に流して10点。あとラプタスの単複。計12点。安定度という点でスマイルウィを選びましたが、JRA勢も、別定戦ということもあり、自分の力さえ出せればどの馬も勝ち負け。つまり、中央勢は、相手関係云々より、まずは自分との戦い。正直難しいレースです。