粕本集呆の「競馬の花道」

カスPこと粕本集呆と逆神の権兵衛による、日本で唯一、当たらないことを"売り"にしている競馬予想ブログ。

今回は笠松の事務方を評価したい。

その1。「ライデンリーダー記念」、「東海ゴールドカップ」での体たらくに、今年は最低重賞3勝しろと発破をかけた渡邊竜也が、私の発破など知るはずもないのですが、1月4日に弥富名古屋競馬場の「名古屋記念」でいきなり重賞制覇。愛知の重賞で、愛知所属の馬で勝ったことに価値がある。1番人気のトミケンシャイリがまだ本調子に至っていないことや、スズカゴウケツの鞍上・山田の駄騎乗等、敵失に助けられた面もあれど、東海公営の今年最初の重賞を制したことは、実に縁起が良い。

その2。お笑いコンビ「ジャングルポケット」斉藤がオーナーのオマタセシマシタが金沢から笠松に移籍。金沢は冬季は開催できないことから、金沢の管理調教師が移籍を勧めたらしい。移籍先は笹野博司厩舎ですが、「デビュー前から注目していました」とか「ジャングルポケットの大ファンです」とか言う笹野師の言葉がちょっとアヤしい。何だかアヤしい。とはいえ、全裸監督な馬名もあってデビュー前から結構耳目を集めていたのは確か。どんなレースでも勝ったら絶対ニュースになるから、そのとき笹野師には「ナイスですねェ」とコメントして欲しいところ。

その3。「ライデンリーダー記念」で見せ場ある騎乗をした松本剛が、遡って12月2日第10R「C級サバイバル」の騎乗後、別の騎手に罵声を浴びせ、唾を吐きかけたという振る舞いで次開催(1月10日~14日)すべて騎乗停止に。リーディング2位で、しかも若手ばかりの笠松の中でベテランの立場にありながら、みっともない。ただ、この処分を、詳細な理由とともにを公表した笠松の事務方の対応には評価したい。普段はけなしてばかりですが、今回は素直に褒めたいと思います。

過去には愛知で岡部がまだ若手だった頃の丸山を殴って騎乗停止になりましたが、主催者は岡部の騎乗停止の理由は公表しませんでした。手は挙げなかったにせよ松本の行為は見苦しいですが、賭ける方ばかりでなく乗る方も1鞍1鞍にお金がかかってくる勝負の世界、見えないだけでどこにでもあるはず。考えようによっては些細なことですが、ポイントは事務方が「競馬の公正を害した」という理由で処分、公表したこと。

おそらくは過去、こともあろうにレース中にある騎手が渡邊を恫喝する動画がネットで拡散されたことが、事務方の念頭にあったのでは。その騎手は八百長事件の主犯格のひとりとして永久追放されたSで、最後の直線伸びてきた渡邊の馬が、結果として八百長の成功を妨害したことにSが腹を立てたという見解が専ら。松本の振る舞いも、S同様八百長の成功を別の騎手が阻んだ腹いせと取られてしまう可能性がある。

レースは最後の直線、抜け出した渡邊の馬(1番人気)に、松本の馬(7番人気)が追い縋り、その外に森島の馬(4番人気)、更にその外に及川の馬(2番人気)が並ぶ形となり3頭追い比べ。結果2着及川、3着森島となり、松本の馬は僅差4着となった。特に松本の馬に対して危険なプレーをしてきた馬はいませんでした。ちなみに森島の馬と松本の馬は同じ加藤幸保厩舎。2着が浦和から短期(とはいえ半年居ついていましたが)で来ていたルーキー及川で、このレース、9頭立てでしたが笠松所属は松本、渡邊、森島、あと4コーナーまで殿追走でまともに勝負に参加できなかった東川の4人。あとの5人は及川以下、愛知もしくは他地区から乗りに来た騎手だったのです。6着に敗れた3番人気の馬の鞍上は金沢の平瀬。到底八百長を仕込めるようなレースではないのですが、松本が悪態をつく場面を、観客は見ていなくても5人の他地区の騎手が見ている、マスコミ関係者が見ている。彼らがあのときのSと松本を重ね合わせる可能性もなきにしもあらずなのです。だから事務方は敢えて松本を晒しものにしてまで厳しい態度を取ったのでしょう。松本は息子が来年デビューするのだから、息子ばかりでなく若手たちの模範たらねばならないのに、反面教師になってどうするんだ?と。

このニュースでヤフコメ連中どもは、笠松を廃止にしろとか抜かしているけれど、おまえらさ、岩田康誠の幅寄せ忘れたか?パワハラ調教師木村哲也を忘れたか?悪徳税理士に乗せられて165人の関係者が助成金を不正受給したことを忘れたか?うち騎手は13人だぞ。松本の件で笠松が廃止にされるようなら、昔の「木刀事件」云々を持ち出すまでもなく、JRAなんか何度廃止になってもおかしくない。何かちょっとあっただけで笠松廃止しろなどとほざくヤツはどうせ中央の重賞しか買わず、しかも毎週粗品とやらの予想を気にしているんだろう。ヤフコメなんか全面廃止にすればいいのにと思う。