元プロ雀士の馬場裕一氏が死去。享年65歳。久しく麻雀から離れていたのですが、馬場裕一という名を記事で見て、すぐに漫画家の片山まさゆきが描いた、デフォルメされた馬場氏—メンチンのバビィ―の姿が脳裏に浮かびました。漫画に登場してきたときは凄いインパクトだったのですが、そのときは実在の人物だとは思わなかった。私くらいの世代で一時期でも麻雀に手を染めていれば、絶対に名前くらいは知っているのでは?
登場人物勢揃いのイラストの真ん中あたりにいる、やたら唇の厚い男です。記憶が正しければ、パソコン版(PC8801)の第3作目から登場しました。
私が知っているのはプロ雀士のバビィでしたが、その後も麻雀の伝道師として、様々な媒体で活躍していました。スポーツ新聞の連載で、配牌が並んでいて「何を切る?」というコーナーがあり、紙面を睨みながら結構真剣に考えたりしました。プロ野球が好きでスポーツ新聞をとっていた頃だから、大学生の頃。当時は競馬ブームで、大学構内でも競馬新聞を広げている学生が多くいましたが、競馬にはまったく興味がありませんでした。最近年齢のせいか過去を振り返ることも多くなりましたが、こういう形で過去を振り返るのが辛い。
7月も終わりということで、馬券はまったく買わなかったけれど、一応競馬界の動きには目を通していたので、この一か月を振り返りたいのですが、終わりになってすごいのが出てきた。
—大井・的場文男不祥事。
折角今春発売された「ウィニングポスト」の最新作に実名で登場し、発売前のプロモーション映像の中で大々的に宣伝されたのに、この体たらく。コーエーテクモの顔に泥を塗りつけた。具体的に何をやったのかは、ネットの中でポツポツ出てきていますが、それが事実だったら大井の帝王も耄碌したということでしょう。中国の歴史の本を読んでいると、古代紀元前から清に至るまで、漢の武帝然り、呉の孫権然り、清の乾隆帝然り、長年在位している帝王の大半は、名君であっても晩節を汚してしまうのがわかる。例外は清の康熙帝くらいですが、彼とて「文字の獄」という陰険な言論統制をはじめた。潔く退位してください帝王陛下。
これは良いニュース。藤岡康太騎手の件があっただけにホッとしました。騎手復帰への道のりはまだ遠そうですが、兄の吉田豊の言葉から察するに、日常生活に大きく不便しているわけではなさそう。
—馬術でオリンピック92年ぶりのメダル。
直接競馬とは関係ないのですが、銅メダルを獲得したチームのひとり・戸本一真選手に少年時代、障害でブレイクした森一馬が指導を受けていたとか。ちなみに私はオリンピックはまったく見ておりません。好き嫌い云々ではなく、昔からどういうわけかオリンピックには興味が持てないのです。
—笠松・筒井勇介、高木健騎手復帰。
小牧太の兵庫里帰りとともに、筒井、高木の合格、復帰も報じられました。和解することなく最高裁まで争って、笠松競馬の処分が不当であることが確定したのだから、筒井と高木が冤罪だったことを国が認めたことになります。このふたりは早い段階から処分を不当として争う姿勢を示していたし、ヘンに和解して復帰したら黒に近い灰色のままだったから、筒井、高木と笠松競馬、双方にとって最高裁まで争ったことは結果として良かったのでは。ただ、脇が甘かったことは確かだし、完全シロとは言えない。白に近いけれどそれでもまだ灰色がかっているというのが私やファンの印象でしょう。「お帰りなさい」と声を大にして言えないのが正直なところ。ともに厩務員として田口輝彦厩舎で働いていたので、現役騎手たちと接する機会はあり、理解を求めてはいたのでしょう。現役騎手たちが理解し、筒井と高木を心から歓迎して迎え入れたのかどうかはわかりませんが、ファンに完全に受け入れてもらえるには、判決だけではなく復帰以降の活動も重要になってきます。筒井は8月1日から騎乗がはじまり、木曜日の重賞にも騎乗予定あり。高木についてはまだ万全でないのか、今週の騎乗予定はなし。
勿論レースに勝って結果を出すことだけが重要なのではない。勝つだけなら岡部誠でもやっている。
—名古屋競馬岡部誠
ハラスメント6連発
笑っちゃいけないのでしょうが笑えてきた。
1 他の騎手への粗暴な行為に対し騎乗停止4日
2 他の騎手へのハラスメント行為に対し騎乗停止2日
3 主催者職員及び馬場管理係員へのハラスメント行為に対し騎乗停止2日
4 女性厩務員へのセクシャルハラスメント行為に対し戒告
5 調教師へのハラスメント行為に対し戒告
6 他の騎手への迷惑行為に対し注意
もうね、数え役満どころか、
九蓮宝燈で家が建つぜ。
そういえば過去に丸山殴って騎乗停止喰らったときがありましたが、あれから何も変わっていなかったらしい。昨年11月からの行為らしいのですが、表立って出たものだけで、時効があるのかどうか知らないけれど、掘り出せば幾らでも出てきそう。あと、これ笠松関係者への行為も含めているの?水曜日から笠松開催なのですが、どのツラ下げて出てくるのか。明日仕事サボって笠松競馬場に車飛ばして見に行きたいくらい。こういう場合出場辞退して然るべきなのですが、病気でもないから認められないでしょう。というか過去にこういう恥ずかしいケースなかったのでは?
—ご指摘は真摯に受け止めさせていただきたいと考えています。一方で、今回の開催で多くの騎乗依頼を私自身いただきました。新しい名古屋競馬に向けて、よりよい騎乗を目指していくということが私の責任だというふうに考えています。
とでもコメントしてください。斎藤元彦ってある意味超人だな。維新が政権獲るとあんなのがウヨウヨ湧いて出てくるのか?
気になるのは6番目。粗暴な行為は1番目、ハラスメントは2番目、じゃあ「迷惑行為」って何?
まさか他の騎手の前で
チ〇コ出したとか?
チョコですよ、チョコ。そういや名古屋に「全裸調教師」がいましたな……いや、まだいるし。
そんでもって8月6日から9日、12日、14~16日の計8日の出場停止。こんなの夏休みもいいところ。池添謙一の件もそうなのですが、ハラスメントへの罰則が甘すぎる。ハラスメントの基準を明確に作りづらいのはわかりますが、斎藤元彦に留まらず、至るところでハラスメントが大きな社会問題として採り上げられている昨今、厳しい姿勢を示さないと、いずれ競馬離れが起きる。
悪化する経済情勢の中、いくつかある娯楽のうちひとつを削らなければならないというとき、度重なるハラスメントで悪印象が目立つ競馬が切られることだってある。それ以前にギャンブル依存症問題で槍玉にあがっている。今はまだ大丈夫だから……と手をこまねいていると、少しづつながらズルズルと後退を余儀なくされ、打つ手がないまま崖っぷちに追い詰められることにもなりかねません。かつて廃止された幾つもの地方競馬場のように。それに競馬関係者はモラルが低いという見方が定着し、かつて戸山為夫師が身に沁みて感じ取り、戸山師たち競馬関係者が長年かけて払拭してきた「競馬場の子」という職業差別を再燃させかねません。マイナーな騎手だったらいいというわけではありませんが、佐賀の山口、的場文男、池添謙一、岡部誠ら目立つ騎手がこういう不祥事を繰り返すと、「トップクラスがあれでは、やっぱり競馬関係者は…」と全員「競馬場の子」とみなされる。
名古屋に限った話ではなく、笠松にもとんでもないセクハラ調教師がいた。笠松競馬の開催日には毎日のようにやってくる岡部の話なのだから、まさか対岸の火事とは思っていないでしょうが、これを機に関係者すべてを対象に、もう一度洗い出し、襟を正す必要があるのでは。