粕本集呆の「競馬の花道」

カスPこと粕本集呆と逆神の権兵衛による、日本で唯一、当たらないことを"売り"にしている競馬予想ブログ。

「笠松グランプリ」に競馬の醍醐味を見た。

11月29日の競馬の結果

笠松競馬「笠松グランプリ」…3連複1,740円的中(10点)

1着 6番ルーチェドーロ(4番人気)△

2着 5番アポロビビ(3番人気)△

3着 3番ベストマッチョ(5番人気)◎

勝ちタイム 1:26.6(不良)/昨年の勝ちタイム 1:27.2(ダノングッド・稍重)

コースレコード 1:23.6(2016年)

 

レースはベスマッチョがハナに立つも、大外からダノングッドがダッシュをつけて執拗にマークをつけてくる。しばらくは「ゴールド争覇」1、2着馬がレースを引っ張る形だったのですが、バックストレッチで後方にいた、重賞ラストランの左海誠二のアポロビビが、園田捲りといわんばかりのロングスパートで3コーナーで先頭に。「俺に最後の花道を飾らせろ!お立ち台に立たせろ!立たせてくれ!」という気迫がモロでしたが、インの好位にいた御神本のルーチェドーロが、そうはさせじと4コーナーで先頭を奪うと、直線はベストマッチョ、スティールペガサスも含めて4頭熾烈な叩き合い。最後はルーチェドーロが、左海が飾るつもりだった花道をぶち壊した。御神本は左海と同じ南関東で、左海が厩舎を開業したら、有力馬を回してもらえるかもしれない。しかし忖度も何もなし。

勝利騎手インタビューで、

―3コーナー手前で左海誠二騎手がレースを動かしましたが、その場面は馬上でどう考えていましたか。

御神本:吉原騎手の後ろでじっと我慢していましたが、ペースが流れていなかったので向こう正面で動いて良い流れに乗れそうだと思いました。最後は内が重いことは分かっていましたが、そこしか通る所しかなかったので、突っ込んで馬を信じて追っていきました。(笠松競馬公式HPより)

インタビュアーは敢えて左海の名を出したものの、御神本はスルー。長年付き合った先輩騎手のラストタイトルがかかっているなんて完全に意識の外という、このヤラセなしのガチの残酷さがまさに競馬の醍醐味。でも、敗れた左海も、最後のタイトル戦でいいレースができたのだから満足だったのでは。ちなみにラストランの日は船橋で3勝挙げたそうで。

 

南関東以外にも、グレード体系が再来年以降大きく変動するらしい。愛知の「かきつばた記念」が3月(現5月)、「名古屋グランプリ」が5月(現12月)、「名古屋大賞典」が12月(現3月)に。「TCK女王盃」が兵庫に移って「兵庫女王盃」に。岩手の「不来方賞」が3歳交流GⅡに。「不来方のお城の草に寝ころびて…」という石川啄木(岩手出身)の俳句が有名ですが、盛岡の旧名。織豊時代の末、南部信直が、反乱を起こした一族の九戸政実と陰で手を結んでいた伊達政宗を警戒し、拠点を伊達の領土に近い三戸から不来方に移したのですが、次の利直が「不来方」という名前を気に入らなかったらしく、現在の「盛岡」に変わった。これで岩手は交流重賞が4つに戻りました。笠松交流重賞が戻るのに、あと何年かかるのか……。